い み ふ め り

ひとりごとてきななにか

ランドセルの色についての覚書

ランドセルの色が話題になってて、思い出したので書いておく。


当時年長だった息子がはじめに希望した色はピンクだった。「ピンクは女の子の色だからやめなさい」ということを自分は絶対に言いたくなかった。かといって諸手をあげて賛成もできなかった。 

理由としてはなるべく学校でからかわれたり、いじめられたりする要因を減らしたかったから。息子はその時点ですでに発達に遅れがあることがわかっていた。からかわれても好きな色だからいいんだとはっきり言えたり、毅然とした態度がとれるような性格ではなかった。むしろ傷ついて学校に行けなくなる可能性の方がはるかに高いだろうと容易に予想できた。

  まずはピンクを買って、いやなら買い直すことも検討した。しかしどんなに安いランドセルだとしてもやはり高額。また、あまり使わないで処分することになる可能性を思うとこれまた積極的にはなれなかった。 

  さんざん考えて出した結論はピンクのランドセルを使っていた上の子の友達に一時的にランドセルを借りる、だった。上の子と下の子の年齢が6つ離れていたので、ちょうどランドセルが不要になるタイミングだったのだ。(ちなみに上の子のランドセルはキャメルだったので使えず)

この場合も新品ランドセルにくらべると古いとからかわれる可能性も考えた。が、たまたま住んでるところは1年間は指定の黄色いカバーをかけるのと、そのお友達が綺麗に使うタイプだったのとで、さほど問題ではなくなった。それでしばらく通学して、本人がやはりピンクがいいと言うならば、ちゃんとピンクのランドセルを買おうと思った。


しかし結局。

入学前に店頭で並んだランドセルを見てあっさり紺を選んだ下の子であった。学年が上がった今も元気に紺のランドセルで通っている。


結果的にはオーライだったけど、今でもあの時の自分の葛藤や選択が正しかったのかふと考える。

答えはまだ出ない。